「ネコで運ぼう!」工事現場でこんな声を耳にしたら、ちょっと驚きますよね。実は「ネコ」とは、猫ではなく、一輪車や手押し車のこと。土砂やコンクリートなどを運ぶために使われる大切な道具です。「ネコ」と呼ばれる理由にはいくつかの説がありますが、逆さに置いた姿が丸まった猫の背中に似ているからという説や、狭い場所でもスイスイと通れることからそう呼ばれているという説があります。重たい資材を軽々と運ぶ姿は、まさに「現場の猫」です。
大きな機械が入れない狭いスペースでは、この「ネコ」が大活躍。土木工事の現場には力強い重機がたくさんありますが、時にはこんな小さな道具が要になることもあります。
そして工事現場には、他にも動物にちなんだユニークな名前がついた道具がたくさん。例えば、「トラロープ」や「トラテープ」は、黄色と黒の縞模様がトラのようだということで、危険な場所を示すために使われています。トラのように目立つ色で、工事現場の安全を守っています。
また、4本脚の作業台は「ウマ」と呼ばれます。その理由は、その形がまるで馬のようだから。さらに、硬い地面を掘り起こす「ツル」は、鶴のくちばしに似ている形から名付けられました。どの道具も、見た目や機能が自然界の動物たちと結びついているのが面白いですね。
工事現場には、こうした親しみやすい名前が付いた道具がたくさんあります。一見すると無機質で力強い作業の現場ですが、実は人々のユーモアや親しみが込められている場所でもあるんです。