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道路を守る防雪林

これからの季節、北海道の道路は、厳しい冬との戦いを繰り広げることになります。北海道の道路には、雪を克服するための様々な知恵や工夫が施されていますが、その代表的なものの一つが防雪林です。

防雪林は、吹雪や強風による被害を軽減するために、道路の風上側や両側に植えられた木々の帯状の林です。この林が果たす役割は多岐にわたります。風の力を弱め、風上から運ばれてきた雪を堆雪させることで、道路の吹き溜まりの発生を防ぎます。また、ホワイトアウトなどの視程障害を緩和する効果もあります。さらに、日中の吹雪の際は、白色の背景に対し、樹木は黒っぽく見えるため、ドライバーの視線を誘導する効果もあり、安全性を向上させる役割も果たしています。

防雪林は、単なる防災のための施設に止まりません。道路景観を向上させ、地球温暖化防止などの環境保全の側面でも注目されています。地域の自然と調和しながら、私たちの暮らしを支える重要なインフラでもあるのです。

どんなに道路が工夫されていても、冬道の運転には注意が必要です。特に吹雪の日には、視界が悪くなりがちですので、防雪林を目印にしつつ、速度を落として慎重に運転しましょう。また、十分な車間距離を確保し、突然の天候変化にも対応できる心構えを忘れないようにしてください。冬の北海道の道路は、自然の厳しさと知恵が交錯しています。安全運転を心がけながら、その風景の中に潜む工夫の数々を感じてみてはいかがでしょうか。